コークスって何ですか
コークスの歴史から産業革命が見えてくる

2015年5月10日掲載


まずは
下記の問題を解いてみてください。



@木炭の原料は何だと思いますか?
A薪ではだめなの!!
どうして、木炭を使用するのその利点は何でしょう。
Bどうやって木炭は作ると思いますか?
Cコークスの原料は何だと思いますか?
Dコークスを使用することによる利点は何でしょう。
Eどうやって作るの 
F副産物が社会を変える。 


        


解答編

 これは、自分が考えていることであります。まだ、資料が足りないために研究するところが多くあると思いますが、

答としては合っていると思います。余談程度に今は考えて下さい。
@木炭の原料について
・原料は切った木で生木と呼びます。
生木を少し乾燥させたものを薪といって、これを原料にしました。
 A木炭の利点
・薪を燃やすと煙が出る、火力が安定しない、燃焼温度が低いなどの欠点があります。

それらの欠点を解消するために木炭を作りました。
薪の温度は約700°で木炭は約850°ぐらいで最高は約100度にも達します。

    参考ホームページ:木炭の温度
 
 B木炭の作り方
・木を燃やすと煙が出ます。その煙をもっと少なくしたい。
そのためには良く乾燥させて水分を飛ばした薪が必要です。

もっと水分を飛ばすためには、炎で暖めようと誰もが気づくと思います。高温状態に置くと他の成分も抜けていい物が出来る。
そこから歴史が始まったと思います。

・釜に入れで、燃やす木を入れる焚き口を作り、燃やした木の熱を釜の中に送ります。これにより中に置いた木から水分が出て、煙突からは白い煙が出て水分が抜けるのがわかります。

白い煙が出なくなったら、焚き口や煙突をふさぎ少しだけ空気が入る穴を開けて蒸し焼きにします。このときに炭化が進み、煙は青く見えるそうです。

その後に空気を遮断して消火します。
(作るのに2〜4日かかるそうです。)


・炭は原料の1/3の重さになるそうです。
よって、残りは水分や副産物としてタール(液体に近い)やピッチ(固体に近い)や木酢液、一酸化炭素などのガスとなります。

また、地面に穴を掘っただけの無蓋製炭法なるものもあるそうですが、10%ぐらいしか炭がとれないそうです。


   参考ページ
炭窯の作り方(木炭の作り方)
杣人(木炭の作り方)
はせがわ機械(無蓋製炭法)
 
Cコークスの原料
・コークスの原料は石炭です。この石炭です。もとをただせば木や草かもしれません。

石炭には泥のような泥炭や瀝青(れきせい炭:歴青炭とも書く)や煙の少ない無煙炭(炭素含有量90%以上)などがありますが、

瀝青炭(炭素含有量83〜90%)を使用して作ります。約1300度の燃焼温度になります。


   参考ページ:石炭

 Dコークスの利点
・コークスは高温となり、煙や不純物(硫黄)などが少ない。

・この時期には産業革命(18世紀)であり、蒸気機関が発達や鉄の精錬で木炭などでは木の生産が追いつかずに他の原料が求められ、石炭が木炭に代わり使用されました。

その後に高温を必要とする鉄の精錬のためにコークスが使用される。

コークスは1500度まで温度をあがり、脱炭することもできる。

参考ページ:コークス
        :材料屋
 
 Eコークスの作り方
・木炭のときと同じです。瀝青炭を釜に入れて1200°で20時間も蒸し焼きにします。

昔の技術の上に技術は開発されるのです。コークスの空洞はそれらが抜けたものです。


参考ページ:関西熱化学株式会社(コークス製造)
        :コークスの作り方の画像
F副産物がすごい
・そのときの副産物としてガスが発生します。そのガスは何と燃えるのです。これを利用しない手はありません。

そこで、産業革命の象徴としての1792年に町を照らしたガス灯のガスは石炭ガスです。

昔はこれを都市でのガスなので都市ガスと呼んだ。配管が整備されると工場では1820ころにガス機関が開発される。

その後に効率の良い4サイクルガス機関を1876年にオットーが開発する。移動できるエンジンを!!ガソリンのキャブレターによる気化に成功したダイムラーはこの機関を利用してガソリン機関を作り、現在の車が存在する。

余談:石炭も地下深くで産出することになり、蒸気機関では効率が悪く、産出量と蒸気機関が使用する量が同じ量となることもあったそうです。

実験で作るときは煙が木炭酢の臭いでくさすぎるのと
毒性があるので屋外でしましょう。 


実験で燃やして見ました。
石炭をハンマーで砕いて、小さくして試験管に入れて、燃やして見ました。
あまりにも臭かったので、窓を開けたために風にてすぐに消えてしまった。画像になりました。

     
石炭の燃焼実験の動画



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